ホテル代役にフェリー旅浮上

北海道運輸局は、外国人観光客の急増に伴う道内のホテル不足を少しでも解消しようと、道内と本州を結ぶ長距離フェリーを「移動できる宿泊施設」に位置付け、旅行会社のツアーなどに組み込んでもらう取り組みを始めるそうだ。多くのフェリーが個室やレストランなどホテル並みの設備を持つのに加え、夜行の多いフェリーなら就寝中に移動できるためだという。宿不足に悩む外国人客らの利用が期待されそうだ。
道内と本州を結ぶ長距離フェリーは、苫小牧-大洗、仙台、秋田の各航路や小樽-新潟航路などがあるという。いずれも所要時間は10~19時間程度で、出発日の翌日午前~午後に到着するパターンがほとんどだそうだ。こうしたフェリーはいずれも貨物の利用は堅調だが、旅客の乗船率は平均2,3割にとどまるという。「所要時間が長い」「揺れて快適じゃない」など昔からのイメージを払拭できていないためだ。
一方、道内では近年、外国人客の急増で「春節」などの繁忙期にホテルが確保しづらくなっており、「旅行会社や個人客が北海道観光をあきらめるケースもある」という。これに対し、寝ている間に移動できるフェリーをうまく使えば、移動時間を無駄にせず、宿泊施設の心配も解消できる。現状では旅程に長距離フェリーを組み込んだ外国人向けツアーは少なく、開拓の余地が大きいのが実情だという。
近年はフェリー会社が設備投資に力を入れていることも大きいそうだ。レストランやラウンジを備えた船も増え、快適に過ごせる点でホテルに引けを取らない状況になりつつあるという。
ただ、フェリーターミナルへのアクセスの悪さや外国語への対応などフェリーの活用にも課題は残る。こうした課題を洗い出し、船内設備などについて情報共有を図ろうと、11日には運輸局の呼びかけでフェリー会社、外国人向けツアーを扱う旅行会社が集まる初の検討会議が開かれるそうだ。16年度中にもフェリーを使った旅行商品が登場するよう、旅行会社を招いた船内見学会なども予定しているとのこと。
大型のフェリーなら揺れもそんなにひどくはないだろう。いいアイデアだ。